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Ai Nikkor 35mm F2.8S

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ニッコール千夜一夜物語で採り上げられたニッコール35mm F2.8の最終形がこのai-s nikkor 35mm F2.8。

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軽量コンパクトでF開放から良好な撮影画像が得られる。単焦点レンズの中ではF値が暗めのいわゆる地味レンズ。しかし、高級ズームレンズがF2.8であるので遜色ない明るさと言えるはず。

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Ai AF nikkor 35mm F2Dの開放描写に納得が出来なかったので結局このレンズを引っ張り出すことに。

大きくボケないが節度あるボケ量と言え、なんでもボカせば良いってもんじゃないことを教えてくれる。質感、描写ともに満足な1本。でも最近、中古価格が高騰している。高騰する前に2本確保しておいて良かった(アホです)

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by oblivion2077 | 2018-01-28 23:01

Canon T80という遺産

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ミノルタα7000の発売された1985年にキヤノンから発売されたAF一眼レフ。その翌年には現在のキヤノン一眼レフの基礎となったT90が発売される。そんな時代のカメラだ。

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カメラに興味のある人間ならT80のコレジャナイ感は察知していた。私もまだ学生であったがそれを感じ、ほぼ眼中にない機種だったし、AFこそないがT90というスーパーカメラがすぐに発売されてキヤノン系の話題はT90に集中していた。世はアルファショックの中、お金持ちの同級生がキヤノンのすごい新型カメラを買ったそうだ、という噂を聞く。皆はカメラには興味がないのでそのすごいカメラが何かは知らない。しかし、その時点ですごいカメラとなるともうこれはT90を指すものだと思って話を聞き込むとどうもT80らしい、と分かった。このT80を見る度に、お金持ち同級生の事を思い出すのだ。

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80年代真っただ中の直線的なデザインは時代を先取りした流線形デザインのT90と対照的。AF搭載のFDマウント。フォーカスがオートなのだから露出も基本オート、という事で、絞り優先AEはおろかキヤノンお得意のシャッタースピード優先AEも無いプログラムAEのみ。もちろん、自動化進化途上のカメラなので当時の判断を単純には否定できない。造りは丁寧で現在のEOS Kissよりも質感は上だ。

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今、80年代のラジカセや当時の家電デザインが人気というが、じっくり見ると、T80のデザインは現代にこそ足りない何かを持っている気がする。現在の一眼レフはなんでもぐにゃぐにゃにしてデザインした気になっているように思えてくるのだ。

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そしてこの落ち着いた色のレタリング。軽薄な白よりもずっと高級感があるのだ。でも、このT80の失敗があるから現在のEOSがあるのだ、と思うとT90と並んで立派にキヤノン歴史遺産だ。

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電池を入れてオートフォーカスを作動させると、ジ、ジジ、ジジジ・・とレンズが駆動してジャスピンを行ったり来たりして最後にAF完了する。恐ろしく遅いAFだけれども、健気に堅実にまじめに・・・・。当時、α7000がなければそれなりに新鮮だったかもしれない。

質感、デザインと、この健気なAFですっかりキヤノンT80を気に入ってしまった。
その思いを共有できるネットでT80の話題を探してみたけれども、殆どのレビューは酷評。当たり前ではあるが、何かしら当時の評価をなぞっている様にしか見えないのが残念だ。そんな中、カメラとは生活の中でどんな位置なのか再認識させられる記事があった。

その記事を少し引用させてもらうと・・・・

「そんなカメラを、父は何故買ったのだろう。あまりこだわっていなかったのだろうか、と思った。先日実家に帰って、僕のカメラを見せて少し話をした。当時、父もα-7000を探し回ったのだそうだ。しかしαの人気は大変なもので、どこへ行っても品切れ。仕方なくT80を買った。
そこにこの不細工な息子を撮ってやりたいという、新米の父親のはやる気持ちを読み取ることは、必ずしも自惚れとは言えまい。結果的にうちのT80は、それなりにこの家族を撮った。何だっていいのだ。」

生まれたばかりの赤ん坊を最新のAFカメラできれいに撮りたかった。その想い一点で結果的にT80を購入した新米父親。T80はその役割を立派に果たしただろう。その位の性能は十分あるように思える。




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by oblivion2077 | 2018-01-14 22:34

DX35mmはD4で使えるか

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DX nikkor35mmをD4で使用するとイメージサークルの影響が周辺画質に現れる。


イメージサークルの小ささの影響は撮影距離と絞りによって変化するようだ。最も影響が少ないのは撮影距離が短く、かつ絞りを開けた時で、周辺光量低下は殆ど見られず周辺画質劣化も抑えられ、画像の流れも小さくなる。そこから少し離れた、人物撮影する距離、おおよそ3~4mだろうか、その辺りの撮影距離だと若干周辺光量が低下していわゆるオールドレンズ的な趣となる。ここで絞ると周辺光量低下の出方が若干不自然となるので絞りは開け気味か絞り開放が良いみたいだ。この雰囲気が好きな人には実用と判断してもらえるだろう。かく言う私自身が周辺光量落ちが好きな方なのでそう思うのだ。


しかし、遠景撮影となると事情が異なってくる。市街地の風景などは遠景と言っても無限遠ではないのでまだ使える性能なのだが、無限遠かそれに近い距離だとイメージサークルがややはっきりしてくる。絞り開放では不自然な周辺光量低下に見えなくもないが、風景撮影として絞りたいところなので絞ってみると、イメージサークルの境界がはっきりしてくるのだ。

一旦、DX35mmは35mm F2Dの代替とするには無理であったと判断したのだが、何度かテストしてみた結果としてはオールドレンズ的なクセを楽しむような撮影なら有りだと思う。むしろ、この軽さと合焦部のシャープさ、そしてオールドレンズテイストが良い味を出しているので積極的に使いたいと思うほどだ。ただし、風景撮りは気をつけなければならない。結局、Ai AF nikkor 35mm F2Dは手放してしまった。決定的な何かがF2Dには無かったからだ。

後日、京都への旅にこのDX35mmを使ってみた。古都の街とこのレンズのクセがマッチしてとても良い結果が得られた。FXの35mm F1.8Gが登場してからはDX35mmをFXで使用する人は居ないようだが、今更ながら試してみて良かったと思う。


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by oblivion2077 | 2018-01-13 16:13

ダークホース登場で

SICで中国RoHS対応のAF調整後と万全の体制でAi AF Nikkor 35mm F2Dを試写してみたが、やはり古い設計でAF黎明期の事情もあって、その後手が加えられたとしてもその枷をはずす事はできないようだ。悪くは無いが、という感想に落ち着く。絞れば安物ズームレンズの広角側でも良好だし軽量なので、どうしてもF開放の性能を求めてしまう。あとは、軽量であること、コンパクトであること、この2点とのバランスとなるのだ。この観点でいくと、35mm F2Dは決して悪くない。悪くないのだが、この観点のままでいくと1本のライバルレンズが現れる。

それは本来ならNikon D4ではクロップで使用すべきAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G。発売当時からフルサイズでも撮影できるとの評判があった。もちろん私もD4で撮影した事もあった。DXをFXで使用すると決して万能ではなく開放でのみ使用可能という結果だ。開放のF1.8だと、周辺光量低下著しい味のあるレンズ、くらいに落ち着く。絞りを絞っていくといわゆるケラれが発生してイメージサークルの内と外がハッキリしてくる。開放だと周辺の暗さもあるのだがやはり画像が心配。しかしこちらはなんとか周辺の像は保たれていて「使える」程度の解像を維持している。これはほとんどF開放のAi AF Nikkorと同等の性能だと感じる。

周辺はまあ良しとして、中心部はどうか。中心となると現代レンズのDX35mmの方がスッキリした解像感。球面収差によるフレアが無く、抜けの良いクリアな画像だ。これはなんとしたことか。

絞って使えるAF Nikkor35mm
開放のみ使えるDX35mm

どちらも200g程度でコンパクト。一長一短なのだ。

加えて言うならば、ボディ内モーターを使用してAFカップリングを通じて駆動するAF NikkorのAF精度にはやや不安がある。特にF2開放で使いたいとなると現実的な不安要素となる。となれば、DX35mmが急浮上してくる。これまで、FXでも使えるかな?くらいの意識であったDX35mmに俄然期待が高まる。一方で、万全の体制で臨んだはずのAi AF Nikkor35mmの立場が崩壊。たぶんDX35mmを所有してなければ何の問題も無かっただろう。

発売当初は評価の高かったDX35mmも今や世間では並レンズの扱い。確かにDX一眼レフで撮影することも無く死蔵していたのだが、ここに来てD4で活躍させることとなるのか。もう少しテストしてみたい。



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by oblivion2077 | 2018-01-04 16:57

Ai AF Nikkor 35mm f/2Dのピンずれ


50mm f1.4や35mm f1.4等の旧大口径レンズはf開放ではソフトフォーカスレンズのように高解像かつフレアによって柔らかい描写なのだが、AF 35mm f2Dは大口径程では無いが明るいレンズで旧大口径レンズと同じ傾向かと思いきや、ピンずれであった。

そのズレは大きく、D4のAF調整で言うと-10。やはりAF無調整ではこのレンズを正しく評価する事は出来ない。
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しかし、意外なことに色乗りが良いと評判との35mm f2Dよりもあっさり系との評価のシグマではシグマの方が色乗りが良かった。解像問題は決着がついたと思うが、もう少しこのレンズの性格を見極める必要が有るようだ。

後日あらためて試写を繰り返した結果、開放ではややフレアがある。F2.5で消えると言えるがう~ん。開放で遠景はイカンな。神経質もイカン。近景で背景をぼかした人物スナップはOK。アサカメの2001年9月号を読み返してみると108ページにSIC化についての記述があった。96年のAi AFズームニッコール24~120mm F3.5~5.6Dを発売したときに従来のニッコールもSICへリニューアルした。図面を全部引っ張り出してシミュレーションしたという。ニコンの技術者曰く、殆ど新設計だと。

AFニッコールはニッコールの中でも少し不幸な生い立ちがあって、α7000によって急激な一眼レフのAF化の波が押し寄せる中、AFモーターへの負担を軽減する配慮を行いながらの設計が求められ、全群繰り出しなら軽量化の為にレンズ枚数を減らす必要もあった。その為、MFニッコールよりも厳しい条件下で設計された背景がある。このレンズもそういう時代の設計だ。軽い、コンパクト、そして背景をボカせてAFができる。これがメリットのすべて、ということだろう。








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by oblivion2077 | 2018-01-01 02:54