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AF-S Nikkor 20mm F1.8G EDの性能2

先日、ちょっと遠出して20mm F1.8Gを使ってみたのだ。24mm F1.4Gと違って軽いので重量級のD4に装着して出撃なのだ。フードを含めると少しかさばるけれども、レンズとボディ合わせた全体の重心はD4ボディ側にあって余計にレンズが軽く感じる。撮影の負担にならないのは非常に重要で、これだけでも使用頻度は上がるというもの。シグマは重いので24mm F1.4G同様に結局持ち出すのが億劫になる。シグマ20mmを持ち出すくらいなら24mmを優先する。

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FXフォーマットで撮影すると、20mmの広い画角でありながら、素直な遠近描写なので無理がない。最近、広角といえばシグマの12-24mmを多用していた。12mmなんかは中央のごく一部以外は超広角特有のゆがみが酷くて(それが良かったりするのだが)建物風景は良くても人物を入れての撮影が出来ず汎用性がない。20mmだと開放感のある背景が自然に描写され、人物もそれほどゆがまない。

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せっかくのF1.8なので殆どをF1.8で撮る。絞ってF2かな。絞った内に入らないけど。開放で遠景を撮ってみると、前回報告した通り周辺まで破綻のない像を結び、周辺が流れることはない。かといってバキバキのシャープな解像ではないし、フレアっぽくなることなくきちんと解像する。これはシグマを思うと驚愕に値する。

中距離で人物を撮ると、大口径広角の本領発揮で、人物を程よくボケた背景の中に浮き立たせることが出来る。ボケがとても自然でなめらか。昔の新聞屋モノクロ専用のようなカリカリニッコールとは違うのだ。背景は広角20mmの画角により広い範囲で写り込むけれどもF1.8の浅い被写界深度によって輪郭が溶け、やわらかく、それでいて存在を失わない。加えて人物との親密さを伺わせるパースによって温かみのある構図となる。

なかなかいい!

シグマのじゃじゃ馬はむしろ平凡な絵(風景)をレンズのクセで一変させる。ある意味フィルター効果として見慣れた風景をドラマチックにするのだが、ニコンの20mmは本来の正統な大口径広角の性能によって心にしみるような描写を実現する。

最短撮影距離付近で食べ物を撮影。広角なのにマクロ的に撮影できる。だから、撮影距離と開放F1.8とあいまってやわらかいボケがここでも活躍する。食べ物の見せたいところはシャープに描写し、皿やテーブルをボケの中で描写しつつ主役を引き立たせる。

いくら広角に乏しいDXとはいえ、このレンズをDXでのみ使用するとしたらとてももったいない。このレンズを購入したDXユーザーは運命だとあきらめてFX機を購入すべきだ。
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by oblivion2077 | 2015-10-14 17:58

ミラーレスカメラで映画の描写を

ソニーPS4でGTA Vというゲームをやってみると、そのCGで造られ映し出される画はまさに映画のようなのだ。その映画のような画を映画らしくしているCG上の演出がアナモルフィックレンズで撮影したようなフレアの存在だ。点光源から横長に伸びるあのフレアが発生するのだ。
アナモルフィックレンズで撮影すると、アナモルフィックレンズに組み込まれたカマボコ状のプリズムにより横長のフレアが発生しやすくなる。一度横方向をギュッと圧縮して再生時に元の正常な比率に戻す。これによってボケの形状が縦長になるし、周辺光量の低下も横長になる。映画らしい描写であり、スチル写真に慣れた眼でみるととても不思議な描写に映る。
こんな魅力的な映像が撮れるレンズを使いたいところなのだけれども、もともと業務用なので非常に高価であり、普通はレンタルだよ、って感じなのだ。ましてや写真用なんてのは無い。通常の写真用レンズに取り付けるアダプターはあるけれども、制約が多くてとてつもなく使いにくい。釣り糸を使ったりして自作フィルタでごまかそうとしてもコレジャナイ感がハンパないのだ。
そんなアナモルフィックレンズだけども、ミラーレスと相性が抜群なことはあまり語られない。だって、光学的に横方向を圧縮してしまうということは、光学ファインダーで見ると縦長の映像しか見えない。百歩譲って専用ファインダーを作ったとしても、結局業務用の高価なレンズ同様に一般に使いにくいものとなる。一方、ミラーレスの電子ファインダーならば、アスペクト比の復元を予め機能に組み込んでいればカンタンにファインダー表示が可能だ。もちろん、通常の撮影レンズでは今までどおりのファインダー表示が出来る。ミラーレスとアナモルは非常に親和性が高いのだ。
アナモルフィックレンズはボケも特徴なので、フルサイズかAPS-Cサイズはほしいところ。となると、ソニーさんか富士フィルムさんにお願いしたい。特に富士フィルムは趣味性の高いレンズラインナップで攻めているので、ここはアナモルフィックレンズの開発で他を一気に引き離してほしい。場合によっては一眼レフの寿命を大幅に縮めることが出来るだろう。
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by oblivion2077 | 2015-10-07 17:49

AF-S Nikkor 20mm F1.8G EDの性能

シグマの20mm F1.8DGが発売されて10年以上経つ。シグマの方はついにディスコンとなってしまったが、ニコンから優秀なレンズが発売された。俗に言う1.8シリーズとして。

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F1.8と言っても殆どF2なんだけども、それでも20mmとしては大口径と言える明るいレンズ。最短撮影距離や撮影倍率はシグマ20mm F1.8DGと殆ど同じで、後発としてシグマスペックを意識したのかもしれない。光学系は最新のシステムで設計され、シグマ20mmの特長であった極端な像面湾曲はニコンには無く、更にナノクリ仕様で逆光にも強い。

実際にニコンで撮影してみると中央はもちろん画面の四隅でも十分に優秀な像を結ぶ。総じて画面全体で均一な画質と言えるのだ。F値開放から概ねシャープで解像感も良好。絞るとさらに良くなる。広角として求められる基本的なスペックを備えているのだ。それでいて中・近距離では大口径の威力を発揮し背景をぼかすことが出来る。実に優等生なレンズなのだ。

しかし、シグマのじゃじゃ馬を経験した自分としては、何か物足らない。こんなことを言うと反発があるだろうが、これは偽らざる気持ちで、正直な感想。

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シグマの20mmは像面湾曲が酷い為に独特の描写になる。像面での解像は非球面レンズの効果か、非常にシャープだけど、中央にフォーカスすると周辺が霞んでしまう。これによって、意図しないところでピントが来ていたり、へんなところがボケたりして不思議な感じに写るのだ。だから、撮ってみないとわからない、出たとこ勝負なレンズでそれがかえって面白かったりする。なんだか、絵画的に撮れる。日常を非日常な感じに見せるレンズなのだ。

決して誰もが認めるような優秀なレンズではないシグマ20mm。一度売ろうとしたけど買い手が付かず、結局手元に戻った。でも手元に戻ってなんだかほっとする。しかし、このシグマ20mmの外装がキライで、総合的に好きになれない。性能は好きだがモノとしてはキライなのだ。同じエレメントがコシナの金属鏡胴に入っていたら名レンズといわれたかもしれない(希望)。

おっと、ニコンの20mmだ。文句のつけようがないところが文句である。FXよりもDXで活躍しそうな気がする。
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by oblivion2077 | 2015-10-01 17:52